屋根瓦の種類とチェックポイント

セメント瓦について

1.セメント瓦とは
セメント瓦とはセメントと川砂を重量比で1:2~1:3で混ぜたモルタルを型に入れて成形し、塗装したものです。窯業系の中のセメント系に属します。
 
2.塗膜の劣化剥がれ
コンクリート瓦の塗料がはがれたケースです。塗膜の劣化が著しい場合や 塗装方法に問題がある場合、塗装後2~3年で塗料がはがれる恐れがあります。 また、酸性雨や紫外線等により、劣化して色が褪せると、外観が損なわれるだけでなく、 下地のセメントが露出し、石灰分が流されてしまい、瓦そのものも劣化してしまいます。 
 
3.カビ・苔の発生
ホコリや土などが表面に蓄積し、カビや苔が発生しているケースです。一端発生すると、更に ホコリが蓄積しやすくなるため、早めのお手入れが肝要です。また、毛細管現象により、 重なり部分に発生したカビや苔が瓦の裏へ水を運び、雨漏りの原因になります。さらに 下地を腐らせ、建物の構造体を傷める恐れが有ります。

4.瓦のヒビ割れ
何らかの衝撃が原因で起こるケースです。よくある例はアンテナ取り付けや補修時に 衝撃が加わり、割れる場合があります。職人の点検が鉄則ですが、見落としがよくあります。また、製造 の差異の小さなヒビに水が入ったり、瓦を固定するための釘が錆びるときに膨張することで 出来る割れなどが原因です。脱落だけでなく、雨漏りの大きな要因につながります。

5.下地処理について 

(1)
旧塗膜の浮き・剥れのケレン除去を行います。高圧洗浄だけでは除去しきれないため  です。この作業は、セメント瓦素材に密着していない旧塗膜に再塗装を施してもすぐに、浮き・剥れの原因になるため密着不良を予防する為にとても重要な作業になります。
(2)瓦のひび・割れがある場合はコーキングでひびを埋める場合と差し替えを行う場合とあります。

6.塗装工程について
(1)旧塗膜の浮き・剥れのケレン除去を行います。高圧洗浄だけでは除去しきれないためです。また、セメント瓦素材に密着していない旧塗膜に再塗装を施してもすぐに浮き・剥れの原因になるためです。
(2)高圧水洗浄をおこないます。新塗膜の密着不良防止のために、ホコリや苔等を綺麗に除去します。
(3)乾燥
(4)下地調整塗材(セメント系カチオン性下地調整塗材)ケレン・洗浄後、下地の凹凸等が酷い場合に塗布します。
(5)下塗材塗布1回(下地の状態が悪く、吸い込みが激しい場合は2回塗布)
(6)上塗材1回目塗布
(7)上塗材2回目塗布
計3回塗布となります。

乾式コンクリート瓦とは(モニエル瓦・パラマウント瓦・スカンジア瓦)

1.乾式コンクリート瓦とは
セメント+水+骨材を混合し、押出し成形した後、着色セメントスラリー塗装とクリアー塗装を施し養生したものです。スラリー層(着色セメントスラリー塗装)とは成形後、着色スラリーと呼ばれるコンクリートと同質の無機質着色材を1mm以上(2mm~3mm)の塗膜を塗布した防水層のことです。環境にもよりますが、クリアー塗膜を含めスラリー層は少しずつ劣化し、15年前後でほぼ無くなってしまいます。

以前は、スラリー層のある乾式コンクリート瓦の塗り替えは、塗装後早い時期に脆弱したスラリー層から塗膜剥離が起こることが多く、トラブルの原因となり、スラリー層のある乾式コンクリート瓦の塗り替えは困難とされていました。近年では乾式コンクリート瓦専用の下塗材が各塗料メーカーより開発されています。何より、劣化したスラリー層をブラシ等を使って除去し、高圧水洗浄で丁寧に苔・ホコリ・カビ等を含め再度、劣化したスラリー層を除去することが大切です。その上で専用下塗材を下地状況にあわせ、1回または2回塗布することで早期塗膜剥離を防ぎ、綺麗かつ安心な塗り替えを施工することができます。

2.塗膜の劣化剥がれ
コンクリート瓦の塗料がはがれたケースです。塗膜の劣化が著しい場合や 塗装方法に問題がある場合、塗装後2~3年で塗料がはがれる恐れがあります。 また、酸性雨や紫外線等により、劣化して色が褪せると、外観が損なわれるだけでなく、 下地のセメントが露出し、石灰分が流されてしまい、瓦そのものも劣化してしまいます。 

3.カビ・苔の発生
ホコリや土などが表面に蓄積し、カビや苔が発生しているケースです。一端発生すると、更に ホコリが蓄積しやすくなるため、早めのお手入れが肝要です。また、毛細管現象により、 重なり部分に発生したカビや苔が瓦の裏へ水を運び、雨漏りの原因になります。さらに 下地を腐らせ、建物の構造体を傷める恐れが有ります。

4.瓦のヒビ割れ
何らかの衝撃が原因で起こるケースです。よくある例はアンテナ取り付けや補修時に 衝撃が加わり、割れる場合があります。職人の点検が鉄則ですが、見落としがよくあります。また、製造 の差異の小さなヒビに水が入ったり、瓦を固定するための釘が錆びるときに膨張することで 出来る割れなどが原因です。脱落だけでなく、雨漏りの大きな要因につながります。

5.下地処理について
(1)スラリー層の脆弱部をブラシ等を使用して除去します。高圧洗浄だけでは除去しきれないためです。
また、素材に密着していないスラリー層に再塗装を施してもすぐに浮き・剥れの原因になるためです。
(2)瓦のひび・割れがある場合はコーキングでひびを埋める場合と差し替えを行う場合とあります。

6.塗装工程について
(1)旧塗膜の浮き・剥れのケレン除去を行います。高圧洗浄だけでは除去しきれないためです。また、コロニアル素材に密着していない旧塗膜に再塗装を施してもすぐに浮き・剥れの原因になるためです。
(2)高圧水洗浄をおこないます。新塗膜の密着不良防止のために、ホコリや苔等を綺麗に除去します。
(3)乾燥
(4)鉄板部の釘浮き・緩みの確認
コロニアルには構造上の鉄板部があります。釘で打ち止めされているのですが、経年劣化により釘が錆びて、緩んでいることがあります。浮いたまま放置しておくと台風等で吹き飛ぶ恐れがあるため、緩みのある箇所は新たに釘を打ち直します。
(5)下塗材塗布1回(下地の状態が悪く、吸い込みが激しい場合は2回塗布)
(6)上塗材1回目塗布
(7)上塗材2回目塗布 計3回(4回の場合も有)塗布となります。
 
 
モニエル瓦にとって一番重要な、下塗りを入念に塗装していますので、
「スラリー層」の剥れのない、長持ちのする塗装ができたと自負しております。        

コロニアル瓦について

コロニアルとは
セメントと石綿(アスベスト)を高温高圧下で養生・成形した板状の石綿スレートに着色剤で着色したものを「化粧石綿スレート」といいます。粘土瓦に比べ非常に軽量で安価であることから普及しました。近年では環境問題への配慮から石綿の代わりに人工繊維や天然繊維を使用した無石綿の化粧スレートが普及しています。耐震・耐久性に優れています。しかし、化粧層の劣化(塗膜の劣化・化粧セメントの劣化)にともない粉化すると吸水率が上昇し、収縮・反り返りというふうに変形します。1度変形したものは戻りませんし、漏水の原因にもなりますので塗膜の褪色・剥れが目立つようでしたら早目のメンテナンスをお勧めします。

1.劣化について
瓦は紫外線・雨風にまともに面でさらされている箇所です。壁に比べやはり、劣化ははやいのです。劣化の初期症状として、塗膜の艶がなくなり色あせがおこります。

塗膜の剥離は劣化の中期症状として、塗膜の劣化による剥れで素地が現れる状態と塗り替えの際に洗浄不十分、または乾燥不十分による塗膜の密着不良が原因でおこる塗膜の浮き・剥離が考えられます。

 2. 下地の劣化(化粧層の粉化)

化粧層の劣化(塗膜の劣化・化粧セメントの劣化)にともない粉化すると吸水率が上昇します。  

3.反り返り
化粧層の劣化(塗膜の劣化・化粧セメントの劣化)にともない粉化すると吸水率が上昇し、収縮・反り返りというふうに変形します。1度変形したものは戻りませんし、漏水の原因にもなります。

4. 下地処理について・・・
(1)旧塗膜の浮き・剥れのケレン除去を行います。高圧洗浄だけでは除去しきれないためです。この作業は、セメント瓦素材に密着していない旧塗膜に再塗装を施してもすぐに、浮き・剥れの原因になるため密着不良を予防する為にとても重要な作業になります。
(2)瓦のひび・割れがある場合はコーキングでひびを埋める場合と差し替えを行う場合とあります。
(3)鉄板部の釘浮き・緩みの確認・コロニアル瓦には構造上の鉄板部があります。釘で打ち止めされているのですが、経年劣化により釘が錆びて、緩んでいることがあります。浮いたまま放置しておくと台風等で吹き飛ぶ恐れがあるため、緩みのある箇所は新たに釘を打ち直します。

5.塗装工程について・・・
(1)旧塗膜の浮き・剥れのケレン除去を行います。高圧洗浄だけでは除去しきれないためです。また、コロニアル素材に密着していない旧塗膜に再塗装を施してもすぐに浮き・剥れの原因になるためです。
(2)高圧水洗浄をおこないます。新塗膜の密着不良防止のために、ホコリや苔等を綺麗に除去します。
(3)乾燥
(4)鉄板部の釘浮き・緩みの確認
コロニアルには構造上の鉄板部があります。釘で打ち止めされているのですが、経年劣化により釘が錆びて、緩んでいることがあります。浮いたまま放置しておくと台風等で吹き飛ぶ恐れがあるため、緩みのある箇所は新たに釘を打ち直します。
(5)鉄板部の錆止め塗布
(6)タスペーサ(縁切部材)挿入
                     

コロニアルの形状は他の瓦と違い、雨水の通り道がなく、平らな瓦が上下約10cm程度重ねて葺かれています。そのため、何もせずに塗装を施した場合、上下の重なった部分が塗料で塞がってしまい雨水の逃げ道が無くなるため漏水の原因となります。このタスペーサ(縁切部材)を上下重なった箇所に1個または2個挿入し、あらかじめ隙間をつくって塗装を施すことで、上下瓦の密着を防ぎ漏水予防に役立つものです。以前は塗装後、瓦同士の隙間を塞いだ塗膜をカッター等で切ったりしていましたが、せっかくの新しい塗膜を傷つけるため、このような部材が開発されました。弊社では縁切部材を挿入した上で、重なり部の目詰まり防止の為、刷毛で重なり部を塗布しローラーの入れ方も重なり部には当たらないように注意し横に転がします。
(7)下塗材塗布1回(下地の状態が悪く、吸い込みが激しい場合は2回塗布)
(8)上塗材1回目塗布
(9)上塗材2回目塗布 計3回(4回の場合も有)塗布となります。